シュヴァルツ交代法

シュヴァルツ交代法(シュヴァルツこうたいほう、英語: Schwarz alternating method)とは、偏微分方程式を反復法で解く場合の領域分割法の1種である。 この方法では、系全体の領域を2つの小領域に分割した時、2つの小領域それぞれで方程式を解き、小領域が隣り合う境界条件にはそのそれぞれで求めた最新の解を代入する。

後に加法シュヴァルツ法として修正されることで実用的な方法となった。対して、元の抽象的な定式化は現在では乗法シュヴァルツ法(じょうほうシュヴァルツ法、英語: Multiplicative Schwarz method)と呼ばれる。

歴史

この方法は1870年ヘルマン・アマンドゥス・シュヴァルツによって初めて定式化された[1]。 ただしシュヴァルツによる論文では理論的な手法として書かれており、実際に一般的な2階の楕円型偏微分方程式の収束性を証明したのは、約80年後の1951年に発表されたソロモン・ミフリン(英語: Solomon Mikhlinによる論文であった。[2]

参考文献

  1. ^ Schwarz, H. A. (1870), “Über einen Grenzübergang durch alternierendes Verfahren”, Vierteljahrsschrift der Naturforschenden Gesellschaft in Zürich 15: 272–286, JFM 02.0214.02, http://www.biodiversitylibrary.org/item/34472#page/280/mode/1up 
  2. ^ Mikhlin, S.G. (1951), “On the Schwarz algorithm” (Russian), Doklady Akademii Nauk SSSR, n. Ser., 77: 569–571, MR0041329, Zbl 0054.04204 

外部リンク 

  • Solomentsev, E.D. (2001), “Schwarz alternating method”, in Hazewinkel, Michiel, Encyclopedia of Mathematics, Springer, ISBN 978-1-55608-010-4, https://www.encyclopediaofmath.org/index.php?title=Schwarz_alternating_method&oldid=13958 
有限差分法
放物型偏微分方程式
  • FTCSスキーム(英語版)
  • クランク・ニコルソン法(英語版)
双曲型偏微分方程式
  • ラックス・フリードリヒ法(英語版)
  • ラックス・ウェンドロフ法(英語版)
  • マコマック法(英語版)
  • 風上スキーム(英語版)
  • 特性曲線法
その他
有限体積法
  • ゴドノフスキーム(英語版)
  • 高分解能スキーム(英語版)
  • 保存法則用単調性上流中心差分スキーム(英語版)
  • 移流上流分離法(英語版)
  • リーマン解法(英語版)
有限要素法
  • hp-FEM(英語版)
  • 拡張型有限要素法(英語版) (XFEM)
  • 不連続ガラーキン法(英語版) (DG)
  • スペクトル要素法(英語版) (SEM)
  • モルタル有限要素法(英語版)
メッシュフリー法粒子法
  • SPH法
  • MPS法(英語版)
  • MPM法(英語版)
領域分割法
  • シューア補元法(英語版)
  • 仮想領域法(英語版)
  • シュヴァルツ交代法(加法シュヴァルツ法(英語版)抽象加法シュヴァルツ法(英語版)
  • ノイマン・ディレクレ法(英語版)
  • ノイマン・ノイマン法(英語版)
  • ポアンカレ・ステクロフ法(英語版)
  • バランシング領域分割法(英語版) (BDD)
  • BDDC法(英語版)
  • FETI法(英語版)
  • FETI-DP法(英語版)
その他
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