シージャック
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シージャック(Seajack)とは、運航中の船舶を武力で乗っ取る行為[1]。狭義では、積荷の略奪が目的である海賊行為とは区別される。「海」(sea)と「ハイジャック」(hijack)から合成されたカバン語である[2]。
シージャックの目的
シージャックの目的はハイジャック同様、亡命や政治的目的によるテロリズムなど目的意識の明確なもの、あるいは精神的錯乱、心理状態の異常といったものなど、様々である。日本では亡命目的もしくは政治目的で船を乗っ取った例は無く、またハイジャック事件もしくはバスジャックに比べ、現実的に船の乗っ取り自体が困難であるため、実例が少ない。
日本での主なシージャック事件
1952年7月1日に奄美商船所属の金十丸(かなとまる)が十一名の若者によってシージャックされ、奄美市の龍郷湾から米軍や海上保安庁の追跡を逃れ、鹿児島まで逃げ切る事件が発生した。シージャックをした理由は、十島村の生命線である金十丸が米軍に接収されたまま、十島村が日本に返還され管理も奄美商船が行うこととなり、十島村所属の船がいない状態となったため、十島村の生活を守るためであったという。メディアや世論が大きく取り上げたため、逮捕者が出ることはなかった。
1970年5月12日、広島発今治行きの定期旅客船「ぷりんす号」が警察から追跡されていた男性(当時20歳)にシージャックされたが、一時愛媛県の松山観光港に逃走したのち翌日に広島に戻り、そこで犯人は射殺された(瀬戸内シージャック事件)。
出典
関連項目
- 船舶警報通報装置(SSAS)
- ハイジャック
- バスジャック
- アキレ・ラウロ号事件
- サンタマリア号乗っ取り事件
- マースク・アラバマ号乗っ取り事件 - 2009年、ソマリア沖の海賊によって占拠された誘拐身代金事件。後に映画「キャプテン・フィリップス」として公開された。
- IZUMI (船) - 2010年10月ソマリア沖の海賊によって占拠された事件。
- 関連映像作品
- 『東京湾炎上』
- 『凶弾』
- 『亡国のイージス』
- 『西部警察 PART-II』:本編内でシージャックがテーマになった作品が多数放送された(第1話、第11話、第15話、第19話、第27話)。
- 『シージャック(英語版)』- 2012年の映画、原題(デンマーク語): Kapringen