塩化イットリウム(III)

塩化イットリウム(III)
IUPAC名 Yttrium(III) chloride Yttrium trichloride
識別情報
CAS登録番号	10361-92-9
ChemSpider	59696
RTECS番号	ZG3150000
SMILES Cl[Y](Cl)Cl
InChI InChI=1S/3ClH.Y/h3*1H;/q;;;+3/p-3  Key: PCMOZDDGXKIOLL-UHFFFAOYSA-K  InChI=1/3ClH.Y/h3*1H;/q;;;+3/p-3 Key: PCMOZDDGXKIOLL-DFZHHIFOAW
特性
化学式	YCl3
モル質量	195.26 g/mol
外観	白色固体
密度	2.67 g/cm3
融点	721 °C, 994 K, 1330 °F
沸点	1507 °C, 1780 K, 2745 °F ([2])
水への溶解度	82 g/100 mL
溶解度	60.1 g/100 mL エタノール (15 °C) 60.6 g/100 mL ピリジン (15°C)[1]
構造
結晶構造	単斜晶, mS16
空間群	C12/m1, No. 12
危険性
EU Index	Not listed
引火点	不燃性
関連する物質
その他の陰イオン	フッ化イットリウム(III) 臭化イットリウム(III) ヨウ化イットリウム(III)
その他の陽イオン	塩化スカンジウム(III) 塩化ランタン(III) 塩化アクチニウム(III)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

塩化イットリウム(III)（えんかイットリウム さん、英: yttrium(III) chloride）はイットリウムの塩化物で、組成式は YCl₃ である。室温では固体の塩であり、水によく溶ける潮解性の物質である。固体のYCl₃は、YCl₆八面体が隣の八面体と3つの角を共有する結果、層状構造を成している^[3]。この構造は三塩化アルミニウムに代表される一連の化合物で共通のものである。

YCl₃ は触媒として使われたり、超伝導体内に使われる。また、肺水腫や肝臓病と関係がある^[2][4]。

反応

塩化イットリウム(III)は塩酸と酸化イットリウム(III)の反応で得られる^[5]。また、他の方法でも得られる^[1]。

${\displaystyle {\ce {10NH4Cl + Y2O3 -> 2(NH4)2[YCl5] + 6NH3 + 3H2O}}}$

${\displaystyle {\ce {YCl3\cdot {6H2O}+2NH4Cl->{(NH4)2[YCl5]}+6H2O}}}$

分解は、

${\displaystyle {\ce {{(NH4)2[YCl5]}-> {2NH4Cl}+ YCl3}}}$

出典