孝道教団
孝道教団(通称・孝道山)は、天台宗大僧正岡野正道と岡野貴美子によって設立された。「法華経」をよりどころとするが、仏教全般に共通する教えを説く。天台宗系に分類される[1][2]。
沿革
- 1936年(昭和11年)、岡野正道始祖(初代統理・天台宗大僧正)が開宗。
- 1975年(昭和50年)、正道の長男、正貫が統理を引き継ぐ。
- 1986年(昭和61年)、開教50周年を記念して、マイトリー運動・慈の五修を提唱。
教義
孝道山は、仏教の精神を現代人が正しく理解し、日常生活の中に実践することを目標とする。誰もが仏さまのような穏やかで思いやりのある心をもつと説く「法華経」の教えを大切にする。「孝道」とは、人びとがお互いに慈悲の心を向け合うこと。深い思いやりをもって相手に接し、共感する心。「縦の孝道」と「横の孝道」があり、縦の孝道は家族が慈悲の心をもってお互いを尊重し、心の成長を助け合うこと。横の孝道はそれと同じ愛情をもって地域や社会に接していくこと。孝道が縦から横へと広がっていくことで、人びとの間に調和が生まれ、心穏やかに暮らす環境をととのえることができる[3][4]。
慈の五修
- 大自然の中に生かされている自分の存在を知ろう
- 家族に対する責任を果たそう
- 人びとと共に喜びも苦しみも分かち合おう
- すべての生きものに対する思いやりをもとう
- 自分のもつ能力を世の中のために生かそう
その他
伝統仏教の合同組織である全日本仏教会に加盟している。
境内
- 本仏殿 - 1980年(昭和55年)落慶。本尊熟益正法大曼荼羅を祀る。堅山南風筆「大雪山施身聞法」がある。
- 仏舎利殿 - 1952年(昭和27年)から仏舎利を、1960年(昭和35年)から比叡山延暦寺根本中堂の「不滅の法燈」を祀る。
- 二重塔
- 鐘楼 - 1955年(昭和30年)落慶。平和の鐘建設運動による。
- 孝順堂 - 初代両統理の廟
- 大黒堂 - 1990年(平成2年)落慶。1956年(昭和31年)、比叡山より下賜の宝蔵大黒天を祀り、春・夏・秋の年3回、宝蔵大黒天浴餅供法要を行う。
- 信徒会所 - 2002年(平成14年)完成
所在地
参考文献
- 島薗進『新宗教を問う―近代日本人と救いの信仰』筑摩書房<ちくま新書> 2020年 ISBN 978-4-480-07351-8
脚注・出典
- ^ “孝道山”. kodosan.jp. 2023年12月18日閲覧。
- ^ 『新宗教を問う―近代日本人と救いの信仰』筑摩書房<ちくま新書>、2020、80-81頁。
- ^ “孝道山”. kodosan.jp. 2023年12月18日閲覧。
- ^ 『新宗教を問う―近代日本人と救いの信仰』筑摩書房<ちくま新書>、2020、80-81頁。
外部リンク
- 孝道山
座標: 北緯35度28分56.3秒 東経139度37分55.0秒 / 北緯35.482306度 東経139.631944度 / 35.482306; 139.631944
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