核パルス推進

核パルス推進(かくパルスすいしん, Nuclear pulse propulsion)は、原子力推進の一種で、推進力に核爆発の効果を用いる宇宙機の推進方法[1]1947年スタニスワフ・ウラムによって提案されたが、実現には至っていない。

概要

オリオン計画における核パルス推進装置の構造。核爆発装置の爆発により、推進剤について指向性を持たせて気化させる

1950年代から60年代にかけて、アメリカのオリオン計画において検討されている。これは、宇宙機の後方において、推進剤を含む核爆弾を爆発させ、その爆圧をプレートで受け止めて推進する方法であった。宇宙機乗員の放射線被ばく及び爆圧の受け止めプレート強度の問題があり、大気圏内での使用では、周辺への放射性物質汚染の問題が生じるとされた。この計画は部分的核実験禁止条約の締結に伴い、1965年に中止されている。

1970年代には、イギリスのダイダロス計画においても、レーザーを用いた核融合ペレットの連続的な爆発により、推進する方法を検討していた。

注釈

  1. ^ Bonometti, Joseph A.. “External Pulsed Plasma Propulsion (EPPP) Analysis Maturation”. Nasa Marshall Space Flight Center. 2008年12月24日閲覧。

関連項目

化学ロケット
形態
推進剤
電気推進
静電
電磁
  • パルス誘導スラスタ(英語版)
  • MPDスラスタ
  • 無電極プラズマスラスタ(英語版)
  • VASIMR
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