IBM 3767

IBM 3767通信端末機(英文:BM 3767 Communication Terminal)はプリンター端末で、ワイヤ・マトリックス技術と、初めてSystems Network Architecture(SNA)のSynchronous Data Link Control (SDLC)プロトコルを使ったものだった。1974年に発表され、IBM System/360、IBM System/370などのメインフレーム コンピューターへ接続して、1970年代後半から1990年代には広く使われた。

IBM 3767通信端末機

より効率的なコンピューター端末の需要

1960年代から1970年代には、メインフレームコンピューターの環境は、パンチカードを入出力におもに使う大きなコンピューター室だけの環境から拡張されて、遠隔地にある端末機によるデータの入出力へ移っていった。この目的で、IBM 2741(伝統的なスタートストップ・プロトコルを利用)などのプリンター、IBM 2260IBM 3270などの表示装置(BSC手順を利用)などが使われるようになっていた。

しかし、より効率のいい通信手順を使い、より効率的な信頼性も高い、新しいプリンターや表示装置の需要も強く、1974年9月にIBMは「通信の高度化機能」の発表を行い、そこでIBM 3767通信端末機とIBM 3770通信・システムを発表し、これらは新しいSystems Network Architecture(SNA)という通信アーキテクチャーの基でSynchronous Data Link Control (SDLC)プロトコルを実装した。またその後1975年7月には、IBM 3760データ入力ステーション、IBM 3270の新しいモデル、IBM 3790通信システムなどを発表している。.

3767の機能とモデル

IBM 3767通信端末機は次のような機能をもっている:

  • IBM独自の技術でワイヤ・マトリックス印刷ヘッド
  • キーボード
  • 通信はSNA/SDLCまたはBSC
  • 通信速度は200/300~19, 200ビット/秒
  • 米国英語または世界の主要言語のうち一つ

いくつかのモデルがあり、機能を選べた

  • 印刷位置は80または120
  • 内蔵モデムのあり、なし

これらのモデルすべては、 IBM 3705通信制御装置などを通してIBM System/360System/370メインフレームコンピュータにつながり、IBM Network Control Programやメインフレームのソフトウェア(CICSIMS.など)にサポートされていた。

IBM 3767端末機の開発は、日本のIBM藤沢開発研究所(のちに移転して大和開発研究所)で行なわれた。製造はノースカロライナ州リサーチ・トライアングル・パーク工場で北米向け、藤沢工場でアジア・太平洋地区向け、英国スコットランドのグリーノック工場でヨーロッパ向けが行なわれた。

参考文献

  • IBM 3767 Communication Terminal Operator's Guide (IBM System Reference Library マニュアル GA18-2000) およびその日本語版

参照

外部リンク

  • IBM history of Far Eastern Languages in Computing. Part 3. IBM Japan taking the lead, accomplishments through the 1990s (IEEE Annals of the History of Computing, Volume 27, Issue 1, Jan.-March 2005)