デビッド・デカストロ

デビッド・デカストロ
David DeCastro
refer to caption
2016年
基本情報
ポジション オフェンシブガード
生年月日 (1990-01-11) 1990年1月11日(34歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗ワシントン州ベルビュー
身長: 6' 5" =約195.6cm
体重: 316 lb =約143.3kg
経歴
大学 スタンフォード大学
NFLドラフト 2012年 / 1巡目全体24位
初出場年 2012年
初出場チーム ピッツバーグ・スティーラーズ
所属歴
2012-2020 ピッツバーグ・スティーラーズ
受賞歴・記録
オールプロ選出(2回)
2015、2017
プロボウル選出(6回)
2015 - 2020
NFL 通算成績
出場試合数 125試合
先発出場試合数 124試合
Player stats at NFL.com
Player stats at PFR

デビッド・デカストロ(David DeCastro 1990年1月11日- )はワシントン州ベルビュー出身のアメリカンフットボール選手。現在はフリーエージェント。ポジションはガード。愛称はダブル・ディー(Double D)[1]

経歴

南アフリカ共和国からの移民の両親の間に生まれた。祖父は南アフリカのラグビーのスター選手であった[2]。高校時代はスティーブン・シリングとチームメートだった[3]シアトル・シーホークスファンだった彼は、スティーブ・ハッチンソンに憧れて育った[4]。大学進学前に彼はRivals.com から三つ星、センターとして全米で11位に評価された[5]スタンフォード大学、ワシントン大学、ワシントン州立大学、オレゴン州立大学からオファーを受け、スタンフォード大学を選んだ。

スタンフォード大学では1年次の2009年より右ガードとして全13試合に先発出場し、パシフィック・テン・カンファレンスのオールチーム及び、カレッジフットボールニュースより、フレッシュマンオールアメリカンのファーストチームに選ばれた[6]。2年次の2010年には、カンファレンスのファーストチームに選ばれた[7]。3年次の2011年にはカンファレンスのファーストチームに加えて、オールアメリカンのファーストチームに選ばれた。シーズン終了後、最終学年には進まずにNFLドラフトへのアーリーエントリーを表明した。

大学3年間で37試合に連続先発出場し、アンドリュー・ラックを中央からのプレッシャーから守るとともに、ランプレーでのリードブロッカーとしても活躍した[8]

コンバインで評価を高めた彼は、その年のガードでナンバー1と見なされるようになった[9][10][11][12]

2012年のNFLドラフト1巡全体24位でピッツバーグ・スティーラーズに指名された。スティーラーズがガードを1巡で指名するのは、2002年のケンドール・シモンズ以来のことであった。5月22日から行われるチーム合同練習は大学の授業が残っていることから欠席した[13]。7月23日、スティーラーズと4年契約を結んだ[14]。プレシーズン第3週のバッファロー・ビルズ戦でビルズのマーセル・ダリウス、スティーラーズのマーカス・ギルバートが彼の右足の上に倒れこみ、ACLMCLを断裂した[15]。彼の怪我についてベン・ロスリスバーガーは、ラルフ・ウィルソン・スタジアム人工芝に問題があると指摘した[16]。11月22日に練習に復帰し[17]、11月26日にアクティブロースターに復帰[18]、この年4試合に出場した。第15週のダラス・カウボーイズ戦では出場した62回のスナップ中、45回がパスプレーであったが1回しかクォーターバックへのプレッシャーを許さなかった。しかし第16週のシンシナティ・ベンガルズ戦でジーノ・アトキンスと対峙した彼は、プロフットボールフォーカスより、その週のガードとして最低のパフォーマンスと評価された[19]

2013年、ウィリー・コロン、トレイ・エセックスが退団、彼は右ガードの先発選手となった。テネシー・タイタンズとの開幕戦でブロックの際、チームメートのモーキス・パウンシーの右膝の上に乗る形となり、パウンシーはACL断裂、シーズン絶望となり故障者リスト入りするアクシデントがあった[20]。第9週のニューイングランド・ペイトリオッツ戦を欠場した。この年15試合に先発出場、チームは8勝8敗でシーズンを終えた。

2014年、初めて全試合に先発出場した。チームは11勝5敗でプレーオフに進出した。2015年1月3日のワイルドカードプレーオフでボルチモア・レイブンズに敗れてシーズンを終えた。

2015年4月9日、スティーラーズから5年目契約オプションを行使され、2016年は807万ドルの年俸、サインボーナスとして320万ドルを受け取ることとなった。4年目のこの年、全16試合に出場し始めてプロボウルに選ばれた。この年彼は590回のパスシチュエーションで相手ディフェンスに1.5サックしか許さず、ペナルティはわずか3回であった(いずれもフォルススタート)。

2016年9月8日、スティーラーズと5年の契約延長に合意、2016年から2021年までの6年で5800万ドル、サインボーナス1600万ドルを受け取ることとなった[21]。この年も全16試合に出場し、連続試合出場を56に伸ばした。チームは11勝5敗でAFC北地区優勝を果たした。チームはプレーオフでマイアミ・ドルフィンズカンザスシティ・チーフスを破ったがAFCチャンピオンシップゲームニューイングランド・ペイトリオッツに敗れてスーパーボウル出場は果たせなかった。スティーラーズのオフェンスrラインは、プロフットボールフォーカスからNFL3位に、デカストロは最も優れたランブロッカーと評価された。

この年2度目のプロボウルに選ばれるとともに[22]、NFL Top 100 Playersの97位に選ばれた。

2017年、先発で15試合に出場、3年連続でプロボウルに選ばれた[23]。第17週のクリーブランド・ブラウンズ戦はチームがプレーオフ出場を確定していたため欠場した。NFL Top Players の44位に評価された[24]

2018年、第1週のクリーブランド・ブラウンズ戦で右手を負傷し、翌週から2試合を欠場、第4週のボルチモア・レイブンズ戦で復帰した。この年14試合に先発出場し4年連続でプロボウルに選ばれた[25]

2019年の第11週、クリーブランド・ブラウンズ戦で相手でDEのマイルズ・ギャレットが自軍QBのメイソン・ルドルフにヒットした直後の乱闘の際、ギャレットを制止した[26]。試合後ギャレットはこの行為を称賛した。翌日NFLは彼の行為が出場停止処分にあたらないことを発表した[27]。この年全16試合に先発出場し、5年連続でプロボウルに選ばれた[28]

2020年、プレータイムは減ったものの、6年連続でプロボウルに選ばれた、チームは最少のサックしか許さなかった[29]

2021年6月24日、スティーラーズから解雇された。彼はスティーラーズに0年間在籍し先発124試合を含む125試合に出場した。14試合先発出場は、スティーラーズのオフェンスラインマンとしては歴代11位、ガードでは歴代6位の記録である。また彼の在籍中ベン・ロスリスバーガーは4シーズンに渡りパスで4000ヤード以上を獲得した。また1000ヤードラッシャーも3人誕生している。プロボウルに6回選出されたがスティーラーズのオフェンスラインマンで彼より多く選出されているのは、9回選出のマイク・ウェブスターモーキス・パウンシー(英語版)、7回選出のダーモンティ・ドーソン(英語版)アラン・ファニカ(英語版)のみである。このうちの3人はプロフットボール殿堂入りを果たしている[29]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 河田剛 (2012年7月18日). “背中で人を動かすタイプの“Double D”【前編】”. NFL JAPAN. 2013年5月13日閲覧。
  2. ^ Pete Thamel (2011年10月19日). “They Turn On the Power”. ニューヨーク・タイムズ. 2013年5月13日閲覧。
  3. ^ Mark Soltau (2011年12月22日). “DeCastro looks to cap stellar season with win against Oklahoma State”. buckcardinal.com. 2013年5月13日閲覧。
  4. ^ “Interviews”. footballfanspot.com (2012年5月12日). 2013年5月13日閲覧。
  5. ^ “2008 Prospect Ranking offensive centers 2008”. rivals.com (2008年1月17日). 2013年5月13日閲覧。
  6. ^ “2009 CFN All-Freshman Team”. カレッジフットボールニュース (2009年12月8日). 2013年10月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月13日閲覧。
  7. ^ “Coaches All-Pac-10 teams announced”. ESPN (2010年12月7日). 2013年5月13日閲覧。
  8. ^ “全体1位候補ラック支えた縁の下の力持ち”. NFL JAPAN (2012年). 2013年5月13日閲覧。
  9. ^ Rus Lande (2012年2月25日). “2012 NFL Scouting Combine: DeCastro's solid performance should make him top-20 pick”. スポーティングニュース. 2013年5月13日閲覧。
  10. ^ “Draft positional series: Offensive tackles, guards, centers”. CBSスポーツ (Frank Cooney). 2014年3月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年5月13日閲覧。
  11. ^ “現地25日のコンバイン・トップパフォーマーたち”. NFL JAPAN (2012年2月26日). 2013年5月13日閲覧。
  12. ^ 生沢浩 (2012年6月6日). “ビッグベンを守れ!護衛に期待大のGデカストロ【前編】”. NFL JAPAN. 2013年5月13日閲覧。
  13. ^ “チーム合同練習で気になる7つの事柄”. NFL JAPAN (2012年5月21日). 2013年5月13日閲覧。
  14. ^ “スティーラーズ、即戦力の新人Gデカストロと契約”. NFL JAPAN (2012年7月24日). 2013年5月13日閲覧。
  15. ^ Marc Sessler (2012年8月25日). “Steelers' David DeCastro injures ACL, MCL vs. Bills”. nfl.com. 2013年5月13日閲覧。
  16. ^ “スティーラーズ新人GデカストロはMCL断裂と判明”. NFL JAPAN (2012年8月26日). 2013年5月13日閲覧。
  17. ^ “スティーラーズとブラウンズ、ともに主力復帰の可能性”. NFL JAPAN (2012年11月22日). 2013年5月13日閲覧。
  18. ^ “スティーラーズ、待望の新人Gデカストロが復帰”. NFL JAPAN (2012年11月27日). 2013年5月13日閲覧。
  19. ^ Pete Martin (2013年1月4日). “Pittsburgh Steelers: 5 Players Who Need to Improve in 2013”. bleacherreport.com. 2013年5月13日閲覧。
  20. ^ Scott Brown (2013年12月20日). “DeCastro overcomes two major injuries”. ESPN. 2022年11月16日閲覧。
  21. ^ John Breech (2016年9月8日). “Steelers sign David DeCastro to new six-year deal worth over $50 million”. CBSスポーツ. 2022年11月16日閲覧。
  22. ^ “NFL announces 2017 Pro Bowl rosters”. nfl.com (2016年12月20日). 2022年11月16日閲覧。
  23. ^ “Updated player rosters for 2018 Pro Bowl in Orlando”. nfl.com (2018年1月22日). 2022年11月16日閲覧。
  24. ^ “#44: David DeCastro (G, Steelers)”. NFL公式Youtube (2018年5月28日). 2022年11月16日閲覧。
  25. ^ Teresa Varley (2018年12月18日). “Six Steelers selected to the Pro Bowl”. ピッツバーグ・スティーラーズ. 2022年11月16日閲覧。
  26. ^ 2019-11-15. “相手選手から奪ったヘルメットで頭部を殴打、NFLで乱闘騒ぎ”. AFP. 2022年11月16日閲覧。
  27. ^ Tyler Lauletta (2019年11月16日). “Steelers lineman David DeCastro praised as peacemaker for his role in 'Thursday Night Football' brawl, including from Myles Garrett”. ビジネス・インサイダー. 2022年11月16日閲覧。
  28. ^ Noah Strackbein (2019年12月17日). “Five Steelers Named to the 2020 Pro Bowl”. スポーツ・イラストレイテッド. 2022年11月16日閲覧。
  29. ^ a b Teresa Varley (2021年6月24日). “Steelers release DeCastro”. ピッツバーグ・スティーラーズ. 2022年11月16日閲覧。

外部リンク

  • 通算成績と情報 NFL.com, or ESPN, or Pro-Football-Reference (英語)
  • Stanford University Bio (英語)
先代
キャメロン・ヘイワード
ピッツバーグ・スティーラーズ
ドラフト1巡指名
2012年
次代
ジャービス・ジョーンズ
  1. アンドリュー・ラック
  2. ロバート・グリフィン3世
  3. トレント・リチャードソン
  4. マット・カリル
  5. ジャスティン・ブラックモン
  6. モリス・クレイボーン
  7. マーク・バロン
  8. ライアン・タネヒル
  9. ルーク・キークリー
  10. ステファン・ギルモア
  11. ドンタリ・ポー
  12. フレッチャー・コックス
  13. マイケル・フロイド
  14. マイケル・ブロッカーズ
  15. ブルース・アービン
  16. クイントン・コプルズ
  17. ドレ・カークパトリック
  18. メルビン・イングラム
  19. シェイ・マクレリン
  20. ケンドール・ライト
  21. チャンドラー・ジョーンズ
  22. ブランドン・ウィーデン
  23. ライリー・リーフ
  24. デビッド・デカストロ
  25. ドンタ・ハイタワー
  26. ウィットニー・マーセラス
  27. ケビン・ザイトラー
  28. ニック・ペリー
  29. ハリソン・スミス
  30. A・J・ジェンキンス
  31. ダグ・マーティン
  32. デビッド・ウィルソン
 
各年のNFLドラフト
  • 1936
  • 1937
  • 1938
  • 1939
  • 1940
  • 1941
  • 1942
  • 1943
  • 1944
  • 1945
  • 1946
  • 1947
  • 1948
  • 1949
  • 1950
  • 1951
  • 1952
  • 1953
  • 1954
  • 1955
  • 1956
  • 1957
  • 1958
  • 1959
  • 1960
  • 1961
  • 1962
  • 1963
  • 1964
  • 1965
  • 1966
  • 1967
  • 1968
  • 1969
  • 1970
  • 1971
  • 1972
  • 1973
  • 1974
  • 1975
  • 1976
  • 1977
  • 1978
  • 1979
  • 1980
  • 1981
  • 1982
  • 1983
  • 1984
  • 1985
  • 1986
  • 1987
  • 1988
  • 1989
  • 1990
  • 1991
  • 1992
  • 1993
  • 1994
  • 1995
  • 1996
  • 1997
  • 1998
  • 1999
  • 2000
  • 2001
  • 2002
  • 2003
  • 2004
  • 2005
  • 2006
  • 2007
  • 2008
  • 2009
  • 2010
  • 2011
  • 2012
  • 2013
  • 2014
  • 2015
  • 2016
  • 2017
  • 2018
  • 2019
  • 2020
  • 2021
  • 2022
  • 2023