風の中の少女 金髪のジェニー
この項目では、テレビ東京系にて、1992年から1993年まで放映されたアニメについて説明しています。1979年に東京12チャンネル(現:テレビ東京)で放送されたテレビアニメについては「金髪のジェニー (テレビアニメ)」をご覧ください。 |
風の中の少女 金髪のジェニー | |
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アニメ | |
監督 | 康村諒 |
脚本 | 石森史郎、藤本信行、沙賀舞 |
キャラクターデザイン | 加瀬政広 |
音楽 | 島津秀雄 |
製作 | テレビ東京・日本アニメーション |
放送局 | テレビ東京系列 |
放送期間 | 1992年10月15日 - 1993年9月30日 |
話数 | 全52話 |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | アニメ |
ポータル | アニメ |
『風の中の少女 金髪のジェニー』(かぜのなかのしょうじょ きんぱつのジェニー)は、日本アニメーション製作によるテレビアニメ。テレビ東京系にて、1992年10月15日から1993年9月30日まで全52話が放送された。
概要
日本アニメーション作品中、世界名作劇場とは別段で西洋文学や人物を題材として制作した作品群(「愛の学校クオレ物語」「ジャングルブック・少年モーグリ」など)の一つ。本作以降、世界名作劇場と物語感が重複するテレビアニメ作品は、海外輸出を前提とした「冒険者(1992年制作・2002年にNHK-BS2で日本初放送)」を除いて制作されていない。
なお、テレビ東京系列の木曜19:30枠のアニメ路線は、本作の放送終了をもって中断した。[1]
あらすじ
アメリカ音楽の父といわれているスティーブン(作中ではスチーブン)・フォスターと、後に彼の妻となるジェニー(医師フレデリック・マクダウェルの一人娘)、マクダウェル家に仕える黒人のビッグジョーの倅であるビルの幼馴染み三人が、郷里のペンシルベニア州・ローレンスヴィル[2]で自然に囲まれて成長し、スティーブンは作曲家、ジェニーは女医になることを決心してニューヨークへ遊学する15歳程度までが描かれている。南北戦争前の時代であり、黒人差別についても取り上げられた。原作は石森史郎がフォスターの人物伝などをモチーフに書き下ろしたフィクションである。本作の題名にもなっている「金髪のジェニー」をはじめ「ケンタッキーのわが家」「夢見る人」などフォスターの曲のアレンジが随所でBGMとして使用されている。
登場人物
主要登場人物
- ジェニー
- 声 - 堀江美都子
- 本作品の主人公。ローレンスヴィルの医師フレデリック・マクダウェルの一人娘。長い金髪と青い瞳を持つ明るく活発な少女で、誰に対しても分け隔てをせずに優しく接するみんなの人気者。ピアノの演奏と歌唱が得意なほか走るのも速い。よく機転が利き、それにより数々のピンチを切り抜ける。
- スチーブン
- 声 - 藤田淑子
- フルネームはスチーブン・コリンズ・フォスター。ジェニーの幼なじみで弁護士の息子。音楽好きな少年でハーモニカを用いて作曲をするのが得意。将来は作曲家になることを夢見ている。作中のナレーションも担当する。
- ビル
- 声 - 菊池正美
- マクダウェル家の使用人の黒人の子供。ジェニーとスチーブンの親友。心の優しい少年で、バンジョーの演奏が得意。お互い我の強いジェニーとスチーブンの間に立って、仲裁するような場面も多い。
故郷・ローレンスヴィル編
- フレディ
- 声 - 有本欽隆
- ジェニーの父。フルネームはフレデリック・マクダウェル。ローレンスヴィルで開業する医師で、なによりも患者を優先して働き、貧しい者からはお金を取らずに治療するため、街の人の尊敬を集めている。
- アンジェラ
- 声 - 神田和佳
- ジェニーの母。夫を手伝い、看護婦の仕事もこなす。心臓の病に倒れて帰らぬ人となる。
- ビッグ・ジョー
- 声 - 石森達幸
- ビルの父親でマクダウェル家の使用人。その名の通りの黒人の大男。農作業や家屋の修繕などの雑事を担当する。しっかりとした自身の考えを持っていて、何でもできる器用な男でもあり、息子のビルだけでなく、ジェニーからも尊敬されている。
- マミー
- 声 - 岡のりこ
- ビルの母親でマクダウェル家の使用人。主に料理番を担当。料理の腕が立ち、特にケーキはローレンスヴィルの子供たちからはアメリカ一との評価を受けている。
- ロバート
- 声 - 露崎照久
- ラーキン市長の息子で、ジェニーのクラスメイト。ジェニーに好意を抱いており、そのことでジェニーと仲の良いスチーブンとはしばしば対立する。
- ポーラ
- 声 - 佐久間純子
- ジェニーのクラスメイトで、父は雑貨店を営むハロルド。
- ハロルド
- 声 - 田原アルノ
- ポーラの父親。
- メリー
- 声 - 南央美
- ジェニーのクラスメイト。
- ヘレン
- 声 - 渡辺久美子
- 幌馬車でセントルイスを目指す旅の開拓民一家の娘。「あたしの記憶によると~」が口癖。将来は教師になることを夢見ている。彼女との出会いはジェニーの将来に大きな影響を与えることになる。
- マーガレット先生
- 声 - 篠原恵美
- ジェニーたちの通う小学校の先生。
- ラーキン市長
- 声 - 藤本譲
- ロバートの父親でローレンスヴィルの市長。人格者とは言いがたい人物。
- ヘンリー
- 声 - 中村秀利
- スチーブンの父親で弁護士。フレディの友人でもある。
- ジョンソン
- 声 - 八木光生
- ニューヨークの実業家。汽車でローレンスヴィルを通りかかった際に病気で倒れてマクダウェル医院に担ぎ込まれる。
- ダイアナ
- 声 - 勝生真沙子
- ジョンソンの娘。父を助けたフレディに好意を抱き、看護婦の勉強をしてマクダウェル医院で働くようになる。もともと父の秘書をしていただけのことはあって、とても賢く弁が立ち行動力もある女性。その後、フレディの後妻になる。
- サンドラ
- 声 - 藤夏子
- ジェニーに行儀作法を躾けるために呼ばれた家庭教師。
- コニー
- 声 - 引田有美
- サンドラと共にマクダウェル家にやってきた黒人のメイド。他の使用人の動向をサンドラに報告する。
- サンディ
- 声 - キートン山田
- 旅の歯医者。馬車で各地を診療して回っている。
- トレイ
- ジェニーの飼い犬。
- トーマス
- 声 - 山口勝平
- ダイアナの親族。ニューヨーク編では声優が変わる。
ニューヨーク編
- ベティ
- 声 - 白鳥由里
- ジェニーのルームメイトでクラスメイトでもある。気が弱く泣き虫な少女。
- キャシー
- 声 - 三浦雅子
- ジェニーのルームメイトで1学年先輩。よく読書をしている。学院の状況には不満をもっているようだが、あきらめて傍観している。
- モーラ
- 声 - 西原久美子
- ジェニーのルームメイトで1学年先輩。カンナにジェニーの動向を報告するなど、スパイのような役回りをしていたが、ある事件がきっかけでジェニーに心を開く。
- ローザ
- 声 - むたあきこ
- ジェニーのクラスメイト。
- カンナ
- 声 - 玉川紗己子
- 寮の管理を任されている上級生。寮の生徒たちを監視して、動向をガーランド先生に報告している。ジェニーを陥れようと暗躍するが、後に和解する。
- ガーランド先生
- 声 - 鵜飼るみ子
- 学生主任。フルネームはリズ・ガーランド。自らを規則と称して憚らず、生徒たちを厳しく抑圧する。自分の思い通りに従わないジェニーを陥れようと様々な企みを実行する。
- ヒラリー
- 声 - 金丸日向子
- 学院の事務員。ガーランド先生の手先となって生徒あての手紙の検閲などをする。
- ミンナ院長
- 声 - 公卿敬子
- 学院の院長。温厚な性格でジェニーたち生徒に優しく接する。ガーランド先生の抑圧的な指導に対しては行き過ぎと感じている。
- アンナマリー先生
- 声 - 色川京子
- 学院の教師。ジェニーのよき理解者であり、自由の大切さを教えるが、ガーランド先生の策略によって学院から追放されてしまう。
- ウェイン大佐
- 声 - 沢木郁也
- 学院の評議員。かつてはジョンソンの部下であった。
- リンダ
- 声 - 後藤真寿美
- 学院の食堂で働く黒人の料理人。
- ジャクソン
- 声 - 大山高男
- 学院の雑役夫の黒人。はじめはジェニーにぶっきらぼうに接するが、黒人相手でも対等に接しようとするジェニーに感銘を受ける。
- ジュリア
- 声 - 弥生みつき
- セントマリア女学院に転入してきた謎の少女。
冒険旅行編
トレド・実習編
- シスター・コンラッド
- 声 - 島本須美
- フルネームはナンシー・コンラッド。シカゴの大金持ちの実業家の一人娘であったが、慈善事業にのめり込み、気の毒な子供たちを集めて個人で孤児院を運営している。実家からは勘当されているため、資金難に苦しんでいる。よく気絶をする。
- ハーマン
- 声 - 喜多川拓郎
- コンラッド家の使用人で、シスター・コンラッドに付いて孤児院の雑務などを行っている。
- ジェイソン医師
- 声 - 千田光男
- トレドで開業する医師。ウェイン大佐の知人で、ジェニーの実習を引き受ける。
- ミッシェル
- 声 - 木藤聡子
- ジェニーがトレドに到着した日に孤児院につれてこられた少女。はじめはベッシーと激しくケンカするが、のちに良いコンビになる。
- ベッシー
- 声 - 岡本麻弥
- 孤児院で暮らす少女。いろいろなものを母親の形見にする癖がある。
- ジャック
- 声 - 松井摩味
- ドロシー
- 声 - 高橋美紀
- 孤児院で暮らす少女。年長で大人しめである。
- サム
- 声 - 山田妙子
- 孤児院で暮らす男の子。ネズミをペットにしている。
- トミー
- 声 - まるたまり
- ターナー町長
- 声 - 藤城裕士
- サリー
- 声 - 天野由梨
- ターナー町長の一人娘。両親にあまりかまってもらえず寂しい思いをしている。
- マリアン
- 声 - 斉藤昌
- ナンシー
- 声 - 安藤ありさ
- ジェシカ
- 声 - 折笠愛
- 弁護士
- 声 - 若本規夫
スタッフ
- 原作 - 石森史郎
- 企画 - 大橋益之助(電通大阪支社)、佐藤昭司
- 監督 - 康村諒
- キャラクターデザイン - 加瀬政広
- 美術監督 - 高野正道
- 美術設定デザイン - 川本征平
- 撮影監督 - 杉山幸夫
- 音響監督 - 山田悦司
- 音楽 - 島津秀雄
- 制作 - 本橋浩一
- 製作管理 - 中島順三
- プロデューサー - 清水睦夫(テレビ東京)、松土隆二、小竿俊一
- 企画協力 - 電通大阪支社
- 製作 - テレビ東京、日本アニメーション
主題歌
オープニングテーマ
エンディングテーマ
- 「思い出の鏡」
- 作詞 - 白峰美津子 / 作曲・編曲 - 島津秀雄 / 歌 - 堀江美都子
上記2曲を収録したシングルCDは、日本コロムビアからリリースされた。
放映リスト
話 | 放映日 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 1992年 10月15日 | 故郷の人々 | 石森史郎 | 康村諒 | 加瀬政広 | |
2 | 10月22日 | 草競馬 | 栗山美秀 | 清水明 | 及川博史 | |
3 | 10月29日 | 死なないで母さん | 浅香守生 | 黒田恭弘 | 田崎聡 | |
4 | 11月5日 | 涙は星のかなたに | 山崎茂 | 石之博和 | ||
5 | 11月12日 | 華やかな患者さん | 神田直人 | 菱沼義仁 | ||
6 | 11月19日 | お父さんとの約束 | 青山ヒロシ | 石堂宏之 | 谷口守泰 | |
7 | 11月26日 | 意外なプレゼント | 生頼昭憲 | 林和男 | ||
8 | 12月3日 | ダイアナさんの謎 | 滑川悟 | 田崎聡 | ||
9 | 12月10日 | 友情のバザー | 藤本信行 | 白土武 | 清水明 | 嶋津郁雄 |
10 | 12月17日 | 一人ぼっちの夜 | 神田直人 | 野田卓雄 | ||
11 | 12月25日 | お父さんの決意 | 青山ヒロシ | 石堂宏之 | 谷口守泰 | |
12 | 12月29日 | 新しい旅立ち | 山崎茂 | 及川博史 | ||
13 | 強い友情のきずな | 坂田純一 | 田崎聡 | |||
14 | 1993年 1月14日 | 大切なおくりもの | 奥田誠治 | 清水明 | 石之博和 | |
15 | 1月21日 | さよならの朝 | 青山ヒロシ | 生頼昭憲 | ||
16 | 1月28日 | 運命の二通の手紙 | 沙賀舞 | 大関雅幸 | 石堂宏之 | 松本清 |
17 | 2月4日 | さよなら故郷 | 奥田誠治 | 山崎茂 | 及川博史 | |
18 | 2月11日 | 新しい生活 | 藤本信行 | 康村諒 | 神田直人 | 野田卓雄 |
19 | 2月18日 | 楽しみな日曜日 | 白土武 | 清水明 | 嶋津郁雄 | |
20 | 2月25日 | アンナマリー先生 | 坂田純一 | 田崎聡 | ||
21 | 3月4日 | 待ち遠しい発表会 | 石黒育 | 中野頼道 | 松本清 | |
22 | 3月11日 | 友情の金時計 | 奥田誠治 | 細田雅弘 | 石之博和 | |
23 | 3月18日 | 狙われた友情 | 青山ヒロシ | 五月女有作 | 大下久馬 | |
24 | 3月25日 | 私は負けない | 山崎茂 | 及川博史 | ||
25 | 一人ぼっちの聖夜 | 沙賀舞 | 大関雅幸 | 神田直人 | 野田卓雄 | |
26 | 4月8日 | 学院おばけ騒動 | 藤本信行 | 青山ヒロシ | 石堂宏之 | 加瀬政広 |
27 | 4月15日 | 自由への旅立ち | 石黒育 | 中野頼道 | 松本清 | |
28 | 4月22日 | 美しき転校生 | 奥田誠治 | 清水明 | 石之博和 | |
29 | 4月29日 | 恋する少女たち | 山崎茂 | 及川博史 | ||
30 | 5月6日 | ちょっぴり大人に | 青山ヒロシ | 錦織博 | 加瀬政広 | |
31 | 5月13日 | 楽しい筈の夏休み | 康村諒 | 山崎茂 | 石之博和 | |
32 | 5月20日 | ジェニーの危機 | 中野頼道 | 松本清 | ||
33 | 5月27日 | 命がけの脱出 | 坂田純一 | 野田卓雄 | ||
34 | 6月3日 | 心通い合う旅人 | 奥田誠治 | 細田雅弘 | 及川博史 | |
35 | 6月10日 | お騒がせ秘宝探検 | 青山ヒロシ | 石堂宏之 | 加藤裕美 加瀬政広 | |
36 | 6月17日 | 真実の叫び | 日下部光雄 | 山崎茂 | 石之博和 | |
37 | 6月24日 | 孤独なビルの悩み | 中野頼道 | 松本清 | ||
38 | 7月1日 | さよならビル | 阿部司 | 新川信正 | ||
39 | 7月8日 | わが心のメロディ | 日下部光雄 | 山崎茂 | 及川博史 | |
40 | 7月15日 | ジェニー・15歳 | 康村諒 | 石堂宏之 | 加瀬政広 | |
41 | 冷たい瞳の天使達 | 細田雅弘 | 石之博和 | |||
42 | 7月29日 | グラス一杯の善意 | 中野頼道 | 松本清 | ||
43 | 8月5日 | 先生を助けろ! | 阿部司 | 池原百合子 野田卓雄 | ||
44 | 8月12日 | ジェニーの決断 | 山崎茂 | 及川博史 | ||
45 | 8月19日 | さよならベッシー | 康村諒 | 石堂宏之 | 加瀬政広 | |
46 | 8月26日 | 初めてのディナー | 細田雅弘 | 石之博和 | ||
47 | 9月2日 | 嵐の夜の漂流者 | 中野頼道 | 松本清 | ||
48 | 9月9日 | たちのきの木 | 横山広行 | 阿部司 | 池原百合子 野田卓雄 | |
49 | 9月16日 | 真実のプロポーズ | 山崎茂 | 及川博史 | ||
50 | 夢かなうとき | 横田和善 | 石堂宏之 | 嶋津郁雄 | ||
51 | 9月30日 | 愛が消えた冬の日 | 細田雅弘 | 石之博和 | ||
52 | 風の色のハーモニー | 康村諒 | 中野頼道 | 加瀬政広 |
メディア展開
- 1992年にコロムビアよりサウンドトラック・風の中の少女 金髪のジェニー 音楽集 ~思い出の鏡~が発売された。本CDは2005年にDVD-BOX発売に合わせて同社ANIMEX 1200シリーズとして再発売された。
- 2005年にアイ・シー・エフよりDVD-BOXが発売された(全2巻)。
脚注
- ^ その後、本作が終了してから13年後の2006年10月に『NARUTO -ナルト-』が水曜日の同時間帯から移動してきたことにより同枠でのアニメが復活。同作は、2007年2月15日から『NARUTO -ナルト- 疾風伝』に改題し、2017年3月まで放送された。またテレビ東京系列(TXN)における日本アニメーション制作アニメのレギュラー放送は、1997年4月開始の『スーパーフィッシング グランダー武蔵』まで3年半の空白が生じる。
- ^ 劇中の架空であり、実在するルイズヒルがモチーフとされている
テレビ東京系 木曜19:30枠 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
見ると強くなる 痛快! 横綱アニメ ああ播磨灘 | 風の中の少女 金髪のジェニー ※本作までアニメ枠 |
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